国際標準記述によるモデルベース開発技術部門委員会

1.活動目的

現在、モデルベース開発(MBD)は自動車を取り巻く環境の中で様々な形で実用化されつつあり、今後はさらにディジタル認証等へ適用されつつある。その実現のためには国際標準化戦略が必須となる。また、ものづくり・生産の覇権をかけての競争の激化により、標準化の動向は単一の技術の権利化から製造やそれを生み出すものづくりの仕組み全てを対象にした活動に発展してきている。そのため本委員会ではものづくりのための企画から設計に至る開発の前工程にこの国際標準に準拠したMBDを適用・推進する活動を行ってきた。MBDに国際標準を適用することにより、①ツールに依存しない互換性を確保したモデルの流通、②デジタル認証による設計の保証等に対応することが可能となる。本委員会は、次世代の自動車システム開発等のための国際標準記述によるモデル開発を通して、各開発フェーズに対応した具体的な物づくりへの適用技術の議論を産学連携で実施し、連携開発の基盤技術としてガイドライン、モデルテンプレートや仕組みなどの形として展開して普及させ、ものづくりの活性化と開発効率の向上に貢献することを目的とする。

2.委員長・幹事(2024-25年度)

委員長 市原 純一(AZAPA株式会社)
幹事
  • 石川 裕記(岐阜大学)
  • 加藤 利次(同志社大学)
  • 齊藤 恒洋(AGC株式会社)
  • 瀬谷 修(株式会社テクノプロ)
  • 辻 公壽(株式会社デジタルツインズ)

3.主な対象分野・事項

  • CAD/CAM/CAE (*)
  • シミュレーション/モデリング
  • 設計
  • 技術者教育/育成
  • 品質保証
  • ワイヤーハーネス/電力系ワイヤハーネス
  • 制御シミュレーション/HILS (*)
  • モータ駆動システム
  • インバータ/コンバータ
  • EMC (*)

4.活動内容

以上の調査活動をさらに発展させる取り組みを実施する。
(1)車の電動化を軸に、次世代モビリティを構成する様々な部品へと裾野を広げる取り組みを行ない、自動車システムの実用的なシミュレーション技術の実現を目指す。
(2)MBDをこれまでの企画フェーズのものから開発・設計フェーズへの活用できる技術として、制御の対象となる粒度のモデルを検討し、その普及を推進する。
(3)クラウド環境の活用により,委員会で作成した車両モデル、部品モデル等の流通を行い、MBDの定着を目指す。
(4)他団体と連携して、標準化モデルを用いたシミュレーションによるディジタル認証の可能性を推進する。
(5)各ワーキングの目的や協調領域の見える化を行い、委員会内外での活動の共有化を行う。
(6)モデル作成を行う技術者を育成するためにシミュレーションの原理を含めた教育を行う。さらにこの教育に基づいて実際のMBD普及に向けた議論を行う。
 以上の取り組みを行うためにWGおよびサブWG構成し、その成果をもとにクラウドシミュレータによる協同モデルベース開発および公開を行う。

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