TOP > バックナンバー > Vol.13 No.3 > 新機構・振動騒音
石野ら(1)は、無振動で動作する三つのシリンダを有したロータリエンジンを設計・試作した。三つのピストンの合成重心が円周上を移動し、これを相殺するバランスウェイトをラジアルロータ・ピストンの平面の前後で回転させて完全バランスを実現している。ボア・ストロークがともに30mmの小さなエンジンではあるが、モータによる補助を必要としない自立燃焼運転で8.1Wの外部出力を得たことは特筆すべきと思われた。講演後の質疑ではヴァンケル式ロータリエンジンのバランス機構と本機構との比較についてエンジンメーカーからの参加者たちと活発な議論となった。本研究のような無振動の内燃機関が小型発電用エンジンとして使われることも考えられため、研究の進展が期待される。
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