TOP > バックナンバー > Vol.14 No.1 > 新燃焼
福江ら(1)は、天然ガスへの火炎伝播を軽油の自着火にて起こした後、エンドガス部の未燃分が圧縮されて自着火を起こすPREMIER(Premixed Mixture Ignition in the End gas Region)燃焼の機構解明のため、分光計測による中間生成物の検出を試みた。これまでの研究から、圧力振動と自着火火炎の広がり速度の相関は、エンドガス部自着火点の温度上昇に関係すると推測されており、その熱を発生させる化学機構を解明する必要がある。実験は可視化CEM、当量比0.8のガスを用いて、OHとCH2Oの分光計測を行った(図1)。特にピークの検出が難しいCH2Oに関しては、波長の確からしさをGaydonの文献と照合し、生成の妥当性を圧力波振動による最大振幅KI値とCH2Oの発光強度のタイミングの同期により確認した。さらに、クランク角に対するOH強度とCH2O強度は傾向が一致し、二段目の熱発生部でピークを示すことから、エンドガス部の自着火によって中間生成物が発生している事を確認した(図2)
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