TOP > バックナンバー > Vol.15 No.9 > 水素エンジンI
本セッションでは、水素エンジンを対象としたサイクルシミュレーション向けの燃焼モデル、筒内の水素濃度計測および燃焼室壁面の瞬時温度計測に基づく熱流束解析など計6件の発表があった。代表して、熱流束の実測と計算値を比較した結果について紹介する。
東京都市大により開発された高応答の薄膜熱電対(図1)を水素エンジンに適用し、ピストンやライナ各所の表面温度や瞬時熱流束の計測が試みられている。(1)(2)加賀ら(3)は、モーターサイクル用火花点火エンジンを対象に、シリンダヘッドで計測した瞬時熱流束のサイクル平均値をCFD解析(RANS)と比較した。CFDでは、Han & Reitzの壁面熱流束モデルを用いている。計算は、空気過剰率に対する熱流束最大値の傾向を再現したが、その絶対値は過小評価となった(図2)。点火前より過小傾向となっているため、火炎と壁面との干渉のほかに、境界層の扱いなど、今後のCFDモデルの改善が期待される。
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