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島田らは(1)、システム外に排出するCO2をゼロにするガスエンジン発電システムとして、量論燃焼でEGRを行うシステムにおいて、吸気管に酸素を供給し、排気管にCO2回収装置を設置する構成を検討した(表1)。 このシステムの狙いは外部酸素供給システムによりエンジンに供給する窒素濃度を下げ、排気中のCO2濃度を高めることにより、排気ガスからのCO2回収効率を高めることである。図示熱効率は酸素供給量によらずG/Fの増加と共に上昇し、酸素供給量の増加は高G/F条件では図示熱効率に与える影響は小さい(図1)。排気ガス中のCO2濃度の調整範囲は12~24%であり、排気からCO2を回収するシステムとして効果があることを示した(図2)。
利用するエネルギー源の多様化は、エネルギーの供給安定性やレジリエンスの観点で重要であり、CO2回収システムも含めたトータルな研究が進むことを期待する。
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