TOP > バックナンバー > Vol.14 No.3 > CNに貢献する燃料・潤滑油・トライボロジー
水素燃焼では、燃焼ガスに含まれる水蒸気がガソリン・ディーゼル燃料に比べ多く、シリンダ壁面で凝縮する水分量が多いと言われている。三原ら(1)は、シリンダ壁面の温度の違いによる凝縮水の生成量とその凝縮水が潤滑油へもたらす影響を把握すべく、シリンダ壁温を20℃~80℃まで変化させたときの潤滑油中に含まれる凝縮水割合を調査した。550ccの単気筒ディーゼルエンジンを予混合水素エンジンに改修して使用。シリンダ壁温40℃にて、新油、モータリング、ディーゼル燃焼との比較試験を行い、試験後のオイルをサンプリングして水分混入量を分析した(図1)。新油と比べ20~30倍の水分量が確認された。潤滑性への影響については今後の解析に期待したい。
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