TOP > バックナンバー > Vol.15 No.4 > 着火・燃焼3
池田ら(1)は半導体を用いた2.45GHzを用いたマイクロ波発振装置を使用し、セラミック製トグロ形状のマイクロ波共振回路を作成し、大気圧において平面状のプラグを用いてプラズマ生成特性やプラズマ状態を光学計測や分光計測により調べている。1000μs程度のロングパルスおよび1000個の1μsのショートパルスを加えた場合の放電挙動の違いを説明している。ロングパルスの場合同じ位置に熱プラズマが生成し成長するのに対し、ショートパルスの場合はある時刻以降はプラズマ体積が一定で非平衡プラズマが生成していることを示している。プラズマの状態はN2+systemあるいはOHのスペクトルから振動温度、回転温度、および電子温度を求めている。また、ショートパルスの幅やエネルギーを調整することで、トグロ形状の電極におけるプラズマの生成位置が変化し、移動することを示している。マイクロ波を用いた点火装置において、電極の損耗が問題となっていたが、放電位置が移動する手法により解決できることを示している(図2)。
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