TOP > バックナンバー > Vol.15 No.4 > 潤滑1
星野 秀介ら(1)は、エンジンクランクシャフト主軸受面での摩擦損失低減のため、ISO21866-1に準拠した軸受試験機にウルトラファインバブル(UFB)発生装置を連結して(図1)、モータを回転させた場合の潤滑油の摩擦特性を調べている。UFB発生装置は、発生量を変化させることができる構造になっており(図2)、軸回転数、荷重と、UFB発生量の相関を軸トルクで測定している。低回転ではUFBの効果は得られていないが、3000rpm以上の高回転では、摩擦損失低減の効果が確認されている(図3)。負荷荷重の増大に伴い、また、UFBの発生密度の増加に伴い、その効果は大きくなるとの結果を得ている。摩擦損失の低減は、今後の内燃機関の効率向上の重要課題のひとつであり、更なる研究成果の報告に期待したい。
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