TOP > バックナンバー > Vol.15 No.4 > 排気・後処理1
阿野田ら(1)は尿素SCR触媒の劣化形態の中で、上流触媒からの白金(Pt)飛散が引き起こす劣化(Pt付着によりNH3が酸化され、NOx還元が阻害される)に着目し、その飛散源の特定と対策案の検討を行った。図1に示すNSR、CSF、SCRで構成された後処理システムの解析から、Pt飛散が主にCSFから発生することを明らかにした。これに対し、パラジウム(Pd)CSFを採用した結果、図2のDに示される通り、劣化率を5%以内に抑えられることを確認した。さらに、実機検証においても、Pt飛散抑制によりNOx浄化性能を維持できることを確認。Pd CSFは、SCRシステムにおけるPt飛散を抑制し、高いロバスト性を確保する技術として有用であることを実証した。
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