2023年学生安全技術デザインコンペティション日本大会決勝 開催報告
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公益社団法人自動車技術会(会長 大津 啓司)は、2023年2月1日(水)に、東京都千代田区の同会本部を会場として、「2023年学生安全技術デザインコンペティション日本大会決勝」(主催:国土交通省、運営:自動車技術会)を2019年3月以来約4年振りに開催しました。
本コンペティションは、2年に1度開催されるESV国際会議(自動車安全技術に関する世界会議)主催による国際大会の日本予選を兼ねています。今年は国際大会が日本の横浜で開催されます。
本年の日本大会予選には7チームの応募があり、書類選考を通過した3チームが日本大会決勝に参加し国際大会の日本代表の座を競いました。
- エントリーNo.1:日本大学工学部 バイオメカニクス研究室 事故調査班(日本大学工学部)
- エントリーNo.2:Team D3DCG(東京海洋大学大学院)
- エントリーNo.3:HIROSHIMA MOMIJI(広島市立大学/広島市立大学大学院)
各チームから優れたアイディアが提示され接戦となりましたが、入念なデモンストレーション、質疑応答に対する準備、高齢者の事故影響評価をターゲットにした課題設定力、人体とCAEを繋ぐ新しい取り組みに対する挑戦が評価され日本大学工学部 バイオメカニクス研究室 事故調査班(日本大学工学部)が第1位に選ばれました。
なお新型コロナウイルス感染防止の観点から、チームと審査員のみで実施致しました。
1位・2位のチームは、2023年4月3日から6日まで横浜で開催される第27回ESV国際会議の中で開催される国際大会に出場します。
賞名 | チーム名 | 大学名 | テーマ |
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第1位 | 日本大学工学部 バイオメカニクス研究室 事故調査班 | 日本大学工学部 | 自動車乗員の肋骨骨折の評価を可能とする壊れるダミーの開発 |
第2位 | Team D3DCG | 東京海洋大学大学院 | 三次元重心検知理論に基づく横転防止最速自動コーナリング |
第3位 | HIROSHIMA MOMIJI | 広島市立大学/広島市立大学大学院 | 衝突被害軽減のためのアクティブ傾斜制御シート |
第1位:日本大学工学部 バイオメカニクス研究室 事故調査班(日本大学工学部)
テーマ | 自動車乗員の肋骨骨折の評価を可能とする壊れるダミーの開発 |
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概 要 | 2019年に同大会で発表した自動車の前面衝突時における腰椎・腹部ダミーに加えて、肋骨の骨折をダミーの破壊によって再現し評価する肋骨ダミーを開発した。これらのダミーを組み合わせ複合ダミーとすることで総合的な傷害評価が可能となる。
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第2位:Team D3DCG(東京海洋大学大学院)
テーマ | 三次元重心検知理論に基づく横転防止最速自動コーナリング |
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概 要 | 2022年自動車技術会秋季大会学生ポスターセッションにて発表した三次元重心検知理論に基づく横転防止最速自動コーナリングを実験車両に基づいて実証した。実験車両はモーションセンサを備え、リアルタイムに重心位置を検知、横転限界Gぎりぎりで旋回できる速度での自動運転を実現する。
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第3位:HIROSHIMA MOMIJI(広島市立大学/広島市立大学大学院)
テーマ | 衝突被害軽減のためのアクティブ傾斜制御シート |
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概 要 | 未来の自動運転社会を見据え、より自由度が増す車両シートを想定し、予測した衝突タイミングと角度に合わせてシートをアクティブに傾斜することで、搭乗者への衝突加速度をいなす衝突被害軽減シートを提案した。
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お問い合わせ
(公社) 自動車技術会 担当:島田 鹿目(かのめ)
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