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アルミ押出し材製リヤロアアーム

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四輪車サスペンションの軽量化アプローチとして、閉断面かつ低コストの素材であるアルミ中空押出材に着目し、これによるリヤロアアームの開発に取り組んだ。コスト抑制のため、押出材を冷間プレスによって溶接レスで成形する工法を開発し、また、通常、アルミ押出材は成形後に熱処理を行うが、熱処理済材を成形する手法を採用してさらにコストを低減した。さらに、断面積が最も大きいコイルスプリングを受ける中央部を押出材の断面形状とし、車体側と結合するアーム端部は、押出材を縮管する構造とした。この縮管部は、押出材の上・下面を切り欠いて、プレスにより縮管した後、挿入したブッシュにより、左右に分割したアーム端部を結合し、閉断面とした。このブッシュを強固に接合するため、独自のかしめ接合技術を開発した。

保管場所 スズキ㈱本社
製作(製造)年 2010
製作者(社) スズキ株式会社
資料の種類 量産品
現状 保存・非公開
名称 / 製作
会社名
㈱神津製作所
適用車種
スズキ・キザシ
製作年
2009-2015
実用化年
2009
装置構成リヤロアアーム本体(アルミ押出材製)、アルミ外筒ブッシュ、ゴム製スプリングシート
効能
効果
鋼板製リヤロアアームに対して
50%軽量化

アルミダイカスト製リヤロアアームに対して
30%軽量化・23%コスト低減
エピソード・話題性・第61回自動車技術会賞 技術開発賞
・平成22年度静岡県科学技術振興功労表彰(優秀発明考案者)
・2010年自技会春季大会にて発表
・2011年SETCにて発表
・2011年塑性加工連合講演会にて発表
参考文献・「アルミニウム押出し材製リヤロアアームの開発」自動車技術会論文集Vol41No5および自動車技術2011年6月号
・「Lightening Approach for Small Vehicles by Developing Extruded Aluminum Suspension Arm」SAE 2011-32-0630
・「アルミニウム押出し材製『Kizashi』リヤロアアームの開発」スズキ技報2009年